要点まとめ
- 受検は従業員の任意。業務命令での強制や、未受検者への不利益取扱いは禁止です
- 受検率が低い原因として、「面倒くさい」だけでなく「結果が会社に見られる不安」が大きいことも少なくありません
- 不安の解消(プライバシーの周知)と、受検のしやすさ(スマホ・紙の選択肢)を整えることで、受検率の改善が期待できます
1. なぜ受検率が上がらないのか——3つの本音
受検しない理由としてよく挙げられるのは、次の3つです。
- 「正直に答えたら会社に知られて、評価に響くのでは」 — 多くの人が抱きやすい不安。本人の同意なく個人の結果が会社に渡らない仕組みが伝わっていない
- 「忙しくてタイミングを逃した」 — 受検方法が面倒(社内PCのみ、紙の手渡し回収など)だと起きやすい
- 「受けても何も変わらないと思っている」 — 過去に「やりっぱなし」だった職場で多い
裏を返せば、この3つに手を打つことが受検率の改善につながると考えられます。
2. 受検率を上げる7つの実践策
① プライバシーの仕組みを「具体的に」周知する
「結果は会社に伝わりません」と一行書くだけでは不安は消えません。誰が結果を見られて、誰が見られないのかを具体的に示します(例:「結果を見るのは外部機関の医師と守秘義務を負う事務担当のみ。本人が同意しない限り、社長も人事も見られません」)。周知文を作るときは、結果は会社に知られる?(プライバシーの仕組み)の内容が参考になります。
② スマホで5〜10分で終わることを伝える
「仕事の合間に、自分のスマホで、座ったまま終わる」ことが伝わると、心理的なハードルが下がりやすくなります。所要時間の目安は必ず案内に入れましょう。
③ 紙の選択肢を用意する
現場職・高齢の従業員がいる職場では、紙の受検を併用すると取りこぼしが減ります。
④ 実施期間を適切にとり、締切前のリマインドを入れる
実施期間は一般に2〜4週間(当サービスは2週間・延長可)とし、締切前に未受検の方だけにリマインドを送るのがおすすめです(当サービスは締切3日前に1回、自動でお送りします)。このとき「受検は任意です」の一文を必ず添えます(強制と受け取られる文面はNG)。
⑤ 経営者・管理職が先に受ける
「社長も受けた」という事実は、従業員の安心材料になります。管理職には率先受検を依頼しましょう。
⑥ 受けるメリットを本人目線で伝える
「法律で決まっているから」ではなく、「自分のストレス状態を客観的に知れる年1回の機会」「高ストレスなら費用の負担なく医師の面接指導を受けられる」という本人の利益として案内します。
⑦ 結果を職場改善につなげ、翌年に示す
集団分析の結果をもとに何かが変わると、「回答が職場を変える」という実感につながり、翌年の受検の動機づけになることが期待できます。
3. やってはいけないこと
- 就業規則で受検を義務づけ、未受検を懲戒の対象にする(不利益取扱いとして明確にNG)
- 未受検者の氏名を職場に貼り出す・朝礼で読み上げる(事実上の強制)
- 上司が部下の受検状況を日常的に詰める(受検の有無の把握は可能ですが、運用に注意)
よくある質問
Q. 受検率の目安はどのくらいですか? A. 職場の人数や受検方法によって異なるため、一律の目安はありません。受検率が伸びない場合は、案内方法(特にプライバシーの説明)や受検手段(紙の用意など)の見直しをおすすめします。
Q. 未受検者に個別に声をかけてよいですか? A. 可能です。ただし「受けなさい」ではなく「受けやすい方法(紙など)がないか」を聞く形にし、受けない選択も尊重してください。
Q. リマインドは誰が送るべきですか? A. 会社からでも構いませんが、外部の実施機関から送るほうが「監視されている」印象を避けられます。当サービスでは締切3日前に1回、未受検の方へのお知らせを自動でお送りします(会社からの声かけは朝礼などの任意のひと声で十分です)。
受検の準備から面接指導までの全体の流れはストレスチェックのやり方・流れで解説しています。
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